- 「さて…何の話をする?」
- ―アーノルド・エルンスト・トート[出典]
アーノルド・エルンスト・トート(Arnold Ernst Toht)はナチスのゲシュタポのエージェントで頻繁にルネ・ベロックが失われたアークを発見するのを手伝っていた。
経歴[]
1936年、アーノルド・トートはマリオン・レイヴンウッドが持つラーの杖飾りを手に入れるためにネパールのパタンを訪れた。トートと仲間のオットーはネパールでネパール人とモンゴル人、ジャイアント・シェルパを雇った。彼らと共にトートは<レイヴン>を訪れた。だが、インディアナ・ジョーンズが現れ、銃撃戦が始まった。
トートと共に<レイヴン>に入った、オットー、ネパール人、モンゴル人たちはジョーンズとレイヴンウッドとの戦いによって命を落としていた。<レイヴン>には火がつき、火事が起こっていた。トートは戦いの中で、床に杖飾りのメダルが落ちていることに気がついた。トートはそれをつかんだが、メダルは炎によって熱くなっており、トートはやけどの痛みに叫びながらメダルを落とすと窓から外に飛び出し、手を雪の中に入れた。
やがてトートは失われたアークの発掘現場のエジプト、カイロを訪れ、ディートリッヒ、ゴブラー、ルネ・ベロックに会った。そこでトートが“ハイル・ヒトラー”と言って上げた手には火傷の痕が残っていた。ナチスはそれをもとに杖飾りの複製を作ったが、トートの手に残っていたのは片面のみの痕だったため、<魂の井戸>を発見する役には立たなかった。
ナチスはレイヴンウッドを捕らえることに成功していた。ベロックはレイヴンウッドに酒を振舞い、ジョーンズの情報を聞き出そうとしていた。しかし、それはできなかったため、代わりにトートが尋問をした。だが、それでも聞きだすことはできなかった。ナチスが<魂の井戸>にいるジョーンズを発見したとき、トートはそれ以上用のないレイヴンウッドをそこに突き落とした。ベロックは抗議したが、トートは笑っていた。
アークを手に入れたナチスはそれをヒトラーのところへ運ぶためにトラックを利用した。ところが、トラックで道を走る途中、ジョーンズが現れるとアークを奪い返していった。ナチスはそれを追跡し、再びアークを手に入れると、地中海のゲヒムヘヴンに到着した。
その後まもなく、ベロックはアークの蓋を開ける儀式を行った。アークの中に入っていたのは砂だけだった。はじめからアークの存在を信じていなかったトートは笑い声をあげた。やがてアークが真の力を解き放ったとき、トートは悲鳴を上げた。トートの顔はアークから放たれる激しい炎によって溶かされ、死体は巻き上げられていった。
舞台裏[]
『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』でトートを演じたのはロナルド・レイシーである。トートの名は映画ではクレジットに出るだけであり、台詞も少ない。またサンフランシスコの飛行機で通路越しにインディを見ている人物はトートではなく、トレンチコートのヨーロッパ系スパイである。キャンベル・ブラックの小説版『レイダース』ではこの人物はトートであるとして描かれた。
小説版『レイダース』ではトートの名前は“アーノルド”となっているが、マーベル・コミックスの『The Further Adventures of Indiana Jones(未邦訳シリーズ)』に登場するトートの妹イルサは彼のことを“エルンスト”と呼んでいる。そのため“エルンスト”はミドルネームであると思われる。
小説版『レイダース』とコミック版『レイダース』ではトートは映画とは違った死に方をする。小説とコミックでは、トートはゴブラーと共に銃を積んだ車に乗り、インディがアークの奪還に現れたときに車ごと崖から落ちて死亡している。
レゴ インディ・ジョーンズ オリジナル アドベンチャーでは“アーノルド・トート少佐(Major Arnold Toht)”として登場する。
登場作品[]
英語の題名は未邦訳作品。
- レイダース/失われたアーク《聖櫃》
- The Further Adventures of Indiana Jones
- Issue 9: "The Gold Goddess: Amazon Death Ride!"(言及のみ)